もう一度
高瀬先輩
あれからサッキーは何事もなかったかのように接してくる。時々、亜琉愛が大丈夫?と心配するから思い出すくらいだ。
「はぁ...疲れた」
あたしは自販機の前に立ってため息をついた。ここ最近サッキーの前で気を引き締めているせいか、疲れがたまってる。
「なんで疲れてるの?」
「うわっ!!」
突然後ろから男の人の声が聞こえてあたしは勢いよく振り返った。そして、もう一度声をあげた。
「うわってひどくね?」
そう言いながらも笑ってる背高先輩がいた。
「ひどいって言いながら笑ってるじゃないですか...」
あたしがそう言うと背高先輩はまた笑った。