もう一度


「あれ、高瀬なんでコーヒー持ってんの?」

「あー後輩におごってもらったー」

先輩が入った教室からそんな声が聞こえた。

そういえば先輩の名前...高瀬って言うんだ。惜しかったな...背高と高瀬。

あたしはココアを買い、教室に戻った。

「涙ー!!遅いじゃーん!!」

亜琉愛があたしのところまで来て笑った。

「ごめんごめん。ちょっと絡まれてた。」

「絡まれてたって、え、誰に?」

亜琉愛は教室で女の子達と話すサッキーをちらっと見た。きっとサッキー関係だと思ってるのだろう。

「大丈夫だよ。背高...高瀬先輩に奢らされただけだから。」

あたしがそう言うとはっ!?と周りの女子が声をあげた。


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