もう一度

「涙〜ごめんね‼︎先生の話長く…て…」

教室に亜琉愛の声が響くと首にかかってた力がすぅっと消えて行った。

「サッキー…」

亜琉愛がそう呟くとサッキーはあのぶりっ子笑顔で亜琉愛を見た。

「もう下校時刻だねぇ、帰んなきゃ〜バイバイ♡」

笑顔は完璧だった。すごく怖い笑顔だったけど。サッキーは何もなかったかのように帰って行った。

「涙‼︎大丈夫⁉︎」

サッキーが帰ると亜琉愛があたしを心配した。いい友達持ったなあたし。

「大丈夫。本当に下校時刻だから帰ろ。」

あたしはそう言うとカバンを持って教室から出る。亜琉愛も最初は何か悩んでたけどそのあとに続いた。




そしてあれからサッキーがあたし達に関わることは一切なくて、今日は体育祭だ。

「暑い…」

やはり夏にすることではないと心から思う。あたし達は各クラス2つあるテントの中にいた。

「次フットサルだよね。涙、強いから1位いけるっしょ」

フットサルに出ない亜琉愛は余裕そうにそんなことを言う。

「や、ムリだって」

あたしは確かにスポーツは得意だけど…1位はさすがにムリだと思った。

思ったんだけど……………






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