もう一度
「ふぅ〜♡さすがあたしの涙‼︎だから行けるって言ったんじゃーん‼︎」
まるで自分が勝ったかのように喜ぶ亜琉愛。
そう、あたしのチームはなんと学校1位になったのだ。学年ではなくて、学校で。あおしてもちろん今年で最後の3年のお姉様たちが黙ってるわけなくて。
「マジ空気読め一年が‼︎ブスのくせにぎゃあぎゃあうるさっ‼︎」
完璧にあたし達に聞こえるように言ってるのがわかる。ブスって関係あるんですか⁇と言いそうになるのをこらえる。
あたしが先輩達を睨むと、きゃあーという声が聞こえた。声の方を見ると男子達のサッカーがやってた。サッカー…不意に高瀬先輩を思い出した。
今、試合出てるのかな…
なんとなく見たいと思った。グラウンドに近づくと3年と1年が戦ってた。しかもあたしのクラスと先輩達のクラス。結城先輩と入江先輩はすぐ分かった。なんと言うかオーラが違う。さすがモテる男。
でも、高瀬先輩は見えなかった。出てないのかなと思ってると、誰かが隣に来たのが分かった。隣を見るとなんとグラウンドで探していた高瀬先輩だった。