もう一度


あたしは若干緊張しながら、先輩がいる階へと向かう。

「お、来た」

「来たって先輩が呼んだんじゃないですか」

あたしを見て高瀬先輩がそんな事を言ったから、言い返した。不思議といつもどうりにできたから安心した。

「まぁ、そこに座れや」

と先輩達が座るソファーの端っこに座らせれた。先輩達というのも高瀬先輩の他に、結城先輩と入江先輩がいたから。

「涙、フットサル一位だったんでしょ⁇すげーじゃん」

結城先輩がいきなり嫌な事を言った。

「結城先輩達もサッカー、一位じゃないですか。結城先輩と入江先輩、すごい上手くてかっこ良かったし」

あたしがそういうとあれ⁇という声が聞こえた。高瀬先輩の声。

「え、俺は⁇」

「あ、忘れてました」

なんて言って、笑う。忘れるわけないじゃないですか。というのが本心。あんなに綺麗でかっこいいサッカー初めてだったのに。

「でも、好きになりましたよ」

思わず口から出た言葉。それは何に対しての感情なのかは自分でもよくわからなかった。

「サッカーハマりそう」

付け足してそう言った。誤解…っていうか好きだとばれたくなかったから。

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