もう一度
「サッキーいるじゃん⁇」
プシューと電車のドアが閉まると同時に亜琉愛が話し始める。サッキーというのはあたし達のクラスにいて、同じ部活の女の子で、お世辞にも可愛いとは言い難い。
「うん、いるねー」
あたしがちょっと笑いながら返すと、周りをちらっと見た。
「でさ、サッキーが3年の先輩狙ってるんだって‼︎やばくない⁉︎」
と少し小声で話した。
「3年⁉︎まだ二週間しか経ってないのに…それはヤバイね‼︎」
あたしは笑いを堪えながら話した。
楽しい。と思った。名前を覚えて来て、情報を報告してくれる。