不稔華
一瞬の永遠
私と貴方は何時も自由だった。
お互い意識していても、自由でいたかった。
でも、時々振り返るの。
振り返って貴方を探すの。
居るかどうか不安になるから。




貴方は水中花。
何時もフワフワ漂っていた。
私はそれを見つめていた。
時にはチラリと横目で。
時には背中で気配を感じていた。




きっと回りからは焦れったいと思われていた。
でも、良いの。
これで良いの。
ソッとしておいて欲しいの。






でないと脆いガラス細工の様に粉々に砕けてしまうから。
だから、このままソッとしておいて欲しいの。
私は何時までもキラキラ光るガラス細工を
見つめていたいから。




貴方は私をどんな気持ちで見ていたのかな…。
貴方が私を見てるのを私は何時も知っていた。
からかうように。心配そうに。
優しい眼差しは変わらずに見ていてくれた。




私は貴方に守られていたのかな?
私はそれを時には嬉しく、時には哀しく
感じていたんだ。
それでも貴方はずっと見ていてくれていた。


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