冷凍保存愛

「暑い。暑くて死ぬ」

「ほんと、この暑さは殺人鬼並みだよね」

 羽都音と道子は夏休みに入ってすぐに近くの海水浴場に遊びに来ていた。

 しかし、この夏の暑さにパラソルの下から出ることはなく、話し疲れたら海に入って水浴びをして、またパラソルの下で本を読んだり、話をしたりして過ごしていた。

「そういやさ、私ね、あれからけっこう調べてたんだけどさ、小堺、あいつもしかしたら白かも」

「道子もそう思う? 私たちもそんな気がしてならないんだよね。彼はなんかこう変なことはしなそうっていうか」

「何か隠してるのかと思ってバイト先にも調査しに行ったんだけど」

「そんなことしたの?」

「ジャーナリストですから」

「それちょっと違う気が……」

「まあ、とにかく話を聞きなさいよ」




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