冷凍保存愛

「ねえ、道子、本当に夜の学校に忍び込むの?」

「あんたねえ、強羅君とコーヅ君が聞き込みをしてるってのに私たちがのんびりしているわけにはいかないでしょ」

「でもその情報仕入れたのだって道子じゃん」

「だからこそ、次の情報を追ってるのよ。いいから何も言わずに付き合いなさい」

 有無を言わさず道子は無理やりに羽都音を夜の学校へと連れてきた。

 忍び込んだところは職員室。

「職員室はもうコーヅ君と探しまくったから何もないよ」

「そんなもん探しに来たんじゃないのよ私は」

「じゃ、何を?」

「リスト」

「リスト?」

「いいから」

 道子は守衛が回っていないことを確認すると静かに昇降口の鍵穴に鍵を……

「なんで鍵持ってるの?」

 大きな声を出した羽都音の口元を抑え、「うっさいな!」と羽都音の肩を掴みその場にしゃがみ込んだ。



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