冷凍保存愛
自宅へ戻り、スマホに撮った写真を確認していた道子は決定的ともいえる情報を見つけた。
「やだ、まじで。あたしもしかしたらとんでもないもの見つけちゃったかも。やっぱスクープじゃんこれ、大スクープ」
道子の手は震えているが、目には鋭い光が宿っている。
「もしこれが本当だとしたら、私……」
生唾を飲み込み、スマホの画面に電話番号を入力し、緑色のボタンを押す。
通信音の後にクラシックが流れはじめた。
「ふん、こんなもん。クラシックってかんじじゃないじゃん。うまくカムフラージュしちゃって」
鼻で笑い、相手が出るのを待った。しばらく呼び出し音が鳴った後つながったが、相手は無言だった。