冷凍保存愛

「いきなりの電話ですみません。山際です。山際道子です」

『ああ、びっくりした君か。どうしたの? 君から電話が来るとはね。なんで知ってるのかな』

「お話があるんです。できればすぐにでも」

『…………今近くにいないからこれからは無理だよ』

「私が行きます。どうしても話したいことと確認したいことがあるんです」

『どうしたの? 学校でじゃダメな話かな』

「連続失踪事件についてです。私、すごい情報掴んだと思うんですよね。これ、かなりスクープですよ」





『………分かった。じゃあ……住所言うね』


「はい、お願いします」





 道子は紙とペンを用意し、聞いた住所を殴り書きし、電話を切った。



「これ、やっぱすごいスクープになりそう」




 道子は今後の展開を考えるとおもわず顔には笑みが浮かんでしまう。

 リュックに荷物を詰めて、忘れずに充電器も詰めた。準備は万端だ。後は明日出向いて行けばいいだけだ。



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