冷凍保存愛
自由になった口からは叫び声が上がり、恐怖から逃れようとする。
人が発しているとは思えないほどの叫び声が上がった。
「聞き分けのない子ですね」
腕の中で体を左右に上下に大きく振りなんとか逃れようとする女をカプセルの中に横たえ、力任せに顔を殴りつけた。
衝撃に気を失ったペイシェントは失禁し、口からは泡、目からは涙、鼻からは鼻水を垂れ流したまま人形のようにがくりと全身の力が抜けた。
「なぜこうも皆同じ状態になるんでしょうか。素晴らしい体験ができるチケットを手に入れたというのに」
男は毎回同じような状態になることを悲しんでいるようにも見える。
失禁して汚れたペイシェントの体をなれた手つきで拭き、顔を拭いて鼻の中もきれいに拭く。
泡の出ている口元も拭き、口の中に何か残っていないか確認し、髪をきれいにとかしカプセルの中に納めた。