死が二人を分かつとも

“ぐちゃり”と、隣で音がした。

「……が、とも」

“それ”は。

「すこやかなる、とき、も、やめるときも」

ずるずると。

「とめる、ときも、まずし、ぎぃ、と、き、でも」

私の体に近づき。

「死がふたりを、わかつ、とも」

覆い被さり。

「愛し、つづけると、ちかう……。どこまでも、何があってもーー」

愛を語る。

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