いないいないばあ
昼間は小さな子供の声でにぎわっているが、今は人影もなく、月の光を受けながらひっそりと静まり返っていた。

2階の窓からその公園を見下していたわたしは、ハッとして身を乗り出した。

公園の奥にあるベンチの前に、ベビーカーが1台ポツンと取り残されているのが見えたのだ。

ベビーカーは向こうを向いているので、赤ん坊が乗っているかはどうかは分からないが、もし乗っているのなら、放っておけない

わたしは窓を閉めて上着を羽織ると、部屋を飛びたした

階段を駆け下りて公園に踏み入れたところでわたしは足を止めた

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