蜜 の 園~美男子たちのキケンな秘密★~
毎晩のように続く父と母の言い争い。
あたしは、いつもベッドの中で泣いていた。
泣いて、泣いて。
いつの間にか泣きつかれて。
気がつけば、いつの間にか眠りについて。
何事もなかったように、朝がやってくる。
そして、重い足取りでリビングに向かえば、そこにいるのは、‘おはよう’と優しい笑みで迎えてくれる父と母。
偽りの仮面を被った二人があたしを迎える。
あたしの前では、何事もなかったみたいに。
毎夜の言い争いが幻であるかのように。
仲がいい夫婦を装う二人。
あたし全部知ってるんだよ?
夜中とは言え、毎晩のように喧嘩されたら気が付かないわけないでしょう?
それでも。両親の前で、そんな本音が言えなかったのは…