片想いのユクエ
「あ、そうなの?」
私の答えに先輩は整った顔をすこしだけ歪めてから後ろを向いた。
「おい、おまえら。禁煙空いてないらしいけど、いいよな?」
わっ!後ろの人たち…
いつも学校で松原先輩と一緒にふざけあってる人たちだ!
本当に仲良いんだなぁ。
「おーう!喫煙んとこでいいよー」
その中の一人が答える。
ていうかみなさん、髪の色がいつもより明るい…。どうみてもヤンキー…。
「ご、ご案内します」
彼らになんとか返事をして歩き出す小心者の私。
その後ろに先輩達がぞろぞろとついてくる。