Love Storys.



「えっと、ちょっと待って、
何言ってんの?」

あたしの質問には答えようとせず
達也は続けた。

「だからさ、俺、周りの奴らより
もっと仕事できなくちゃって思ったんだ。
香奈美に、もう一度振り向いてもらうために。

香奈美に相応しくなるように」


「………」


「で、やっとその自信がついたんだ」


ポケットをゴソゴソとしだして
あたしの目の前にそれを突き出した。


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