Love Storys.



「芹菜は、こんなとこで何してんの?
寒くない?」


その瞬間、冷たい風が吹いた。


「ちょっとね、寒いかな。

でも、早かったなあって思ってね。
高校3年間」


「あー、確かにね。
あっとゆーまだったよ」

宗介は鞄をガサゴソとして
中から真っ黒のマフラーを取り出した。


「芹菜、これ付けとけ」

そう言って、あたしにそのマフラーを手渡す。

「いや、いいよ!
大丈夫だよ、ほんと!」



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