その鎖で縛りつけて
「最近、あまりお仕事が捗らないようですが」
「お前のせいでな」
中川の淹れたコーヒーを飲む
「詩織をどこにやったんだ」
「私にはわかりません」
嘘つけ
お前がどっかに隠してるだろ
「…逃したうさぎは、なかなか捕まえるのは難しいですよ」
「あっそ」
あー、ムカつく
何もかもムカつく
すると、俺の手元の電話が鳴った
「はい、西園寺」
『あ、要〜?私よ、私‼︎』
「何の用だ、玲香」
『酷いわね〜
それが婚約者に対する態度?』
「カタチだけのな
別にお前のことを特別どうとか、思ったことはない」
『じゃあ、あの子は特別なの?』
「…は?」
『あなたのペットは特別なの?』