その鎖で縛りつけて
「どこに行くんだ」
応えるもんかと黙って下を向いていると片方の手は私の顎を持ち上げた
「言わないとキスするぞ」
またそう言って脅す…
負けるもんかと腕を振り払おうとするけど振り払えない
早く中川さん来て…‼
「言え、詩織」
「絶対嫌です
よく昨日無理やりしたくせにそんなこと言えますよね
私、絶対あなたのこと許しませんから
お金で私のこと買った、って脅して…
人としてあなたのこと大嫌いです」
本当は話したくなかったけど
要さんの態度にムカついて言ってしまった
要さんは黙ったままだったけど
しばらくしてから私の唇には温かいものが触れた
「…言わなかった罰」