その鎖で縛りつけて

「何で…緋色のも買うんですか」


「似合っていたからに決まっているだろう」


「な…!
だ、だって私が着てみても、何も言ってくれなかったじゃないですか‼」


「ああ可愛い、似合っている、とでも言って欲しかったか」


む、ムカつく…‼


「いえ、別に要さんには言われても
嬉しくありません」



「…ちょっと待て
俺には、とはどういうことだ」


「何でそんなこと聞かれなくちゃいけないんですか?
嫌え、と言ったのはあなたじゃないですか‼」


「違う‼」


ダンッとすぐ横にあった壁を殴った要さん


思わずビクッとしてしまう


「…何が違うんですか?
何も違くないですよね?
少なくとも私はあなたが嫌いですよ
大嫌いです

もう、ドレスも自分でなんとか見つけるのでそのドレスは結構です

どこかの美人さんにあげて下さい」





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