女は強か者、そして秘めるモノ
『女の子?え?箱から出て・・・来たの?』
「あ~やっと外に出られたよ~!やったよ~!」
立ち上がった女の子はう~んと伸びをしてお日様を体一杯に浴びた
「スッゲー!何だお前!マホーツカイか!」
目をまん丸にしたライルは嬉しそうに飛び付いた、そんなライルを横目に彼女はコホンと軽く咳払いをしてこちらに向き直る
「私は!かの有名な大大大魔法使いの1番弟子なのだ~!エッヘン!」
『かの有名な大大大魔法使い?』
有名な魔法使い、、、と言えば、大魔女◯◯か?!あ、名前は思い出せないのではなく知らないのだ、あはは
などと1人内容の薄い考え事をするユイリーを他所にアイリーンが代わりに彼女と話す
「ハイ。名前は知りませんが。弟子になった瞬間に箱に入れられましたので!」
「ソレって・・・弟子じゃないんじゃない?騙されたのかも」
「えーーー!そうなんですか?」
フワフワの髪の毛が肩まで伸びた目が真ん丸キュートな女の子は全身白い衣装を身につけていた
「随分長い事閉じ込められておりました~!さて!これからどうしましょう?」
女の子は誰かに意見を求めている様子、特に気が合いそうだと判断したのかライルを見つめた
「何かマホー使って見せてくれよ!」
「あ!私、見習いな訳でマホーは一つしか使えません」
ポッケから棒を取り出した女の子はエイ!とソレを振ってみせた
「おー!スっゲー!」
「魔法?ソレって手品じゃないの?」
棒の先っちょからお花がポンと咲いたのを見ながらユイリーは思わず目をパチパチ瞬いた、が、アイリーンの視線はまぁ冷たいモノだった
「私が使えるマホーは以上です。これからヨロシクお願いします!」
頭をペこりと下げた女の子は当然の様にノアに住み込む事となったのでした
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