女は強か者、そして秘めるモノ
宴会芸を披露して皆と馴染む彼女の名前はマリン
笑顔が甘くて悪いコには思えなかった
ライルも彼女を気に入ったらしく行くとこがないなら居て良いぞのノリだった
遠巻きに私がそんな楽しげな様子を眺めていると
セトが隣に立って私を見下ろした
「お前はホントに・・・言った側から余計なモノを拾いあげやがって」
『釣り上げたのはウイルだよ。それに開けたのはセトでしょ?』
「まぁ・・・そりゃ、そうだが」
「セト〜」
遠くで手を振るマリンはテケテケと走り寄ってくる
「おい。ユイリー、何とかしろ。ああゆう女は苦手なんだ」
『え?あぁゆう?』
セトが何を嫌がっているかすぐに分かった
勢い良く抱き着くマリンはニコニコと笑顔のまんまセトの首にぶら下がる
「セト!助けてくれて、、、本当にありがとう!」
「離れろ!この・・・」
多分「バカ女」と続けたかったと思われます、そんな仲よさげな二人の邪魔をしては申し訳ないと私は席を外す事にした
『じゃあ。私はこれにて』
「ユイリー!待てって・・・お前うぜぇな。離れろ!」
珍しくセトが焦る様子を尻目に私は颯爽と立ち去ったのだった
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