性悪男とわたしの2日間

***


「お腹空いた~」

「終わってもねぇのに、贅沢言うな」



ぷうっと頬を膨らました。
司だけ、カレー食べててずるい
私、お昼から何も食べてないんですけど


すると、司はカレーをすくったスプーンを近づけてきた。
食べていいのかな?
私は食欲が勝ってパクリと口に入れた。


その瞬間、カシャッと機械音。



「ぷっ!笑える」



スマホ片手に笑い出す司。



「消してよ!」

「やだね」

「消して!」

「資料、終わらせたら考えてやる」



結局、私はそのあと懇願し続けたが、写真は今も尚、消されていない。
そして、なんとかバナナ一本だけ頂きわずかな夕食を終えたのだった。


少しはお腹も満たされ、時間も時間なのでそろそろ眠気が襲ってきた。



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