性悪男とわたしの2日間



中に入ると、いかにも待っていたと言わんばかりに机の上に乗っている生徒会長。



通称、鬼の生徒会長。2年桜田 司。


綺麗な黒髪。長い足に、きりっとした目。
芸能界にいてもおかしくないほどの容姿を持つ。

けれど、素性は最悪。
気性荒いし、悪ふざけは当たり前。
一度目を付けられたら終わりだと噂されている。


出席ギリギリのやつだけど、
成績優秀だから先生たちも何も言わない。

こんなんが私たちの生徒会長。


生徒会長のオーラに敗けそうになるが、踏ん張って言葉を切り出した。



「今朝は、廊下を走ってしまい大変申し訳ありませんでした。
今後、このようなことがないようにしっかりと肝に命じておきます。
それでは、失礼いたします」



ビジネスのような定型文をつらつらと発し、深く頭を下げた。
そして、すぐに退室しようとしたら……



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