オネエですけど何か!?
「ゆうちゃん!」

後ろから小柄なショートボブの頭が走ってやってきた。
姫宮 ヒナ。

「可愛い彼女がよんでんぞー。」

芦矢は目を細めてひなを睨み付けた。

「ひな、おはよ。」

ひなも芦矢を一瞬睨み付け、こちらをみた。

「おはよ。早くいこ!見せたいものがあるの!」

手をつかまれ、ひなは小さな足で走り出した。李花が芦矢の手を繋ぎ、「もういいでしょ」と言ったのが遠くで聞こえた。
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