白線の向こう
「そうよ。栞はもう推薦で受かってるんだから、久しぶりに翔輝くんの勉強見てあげたら?」
「え…無理だよ、二年ぶりだもん。
どんな顔して会いに行けばいいのか分かんない。」
続けて母が言った言葉に、一瞬急上昇したテンションはそのままの勢いで急降下していく。
相反するように紅潮し始めた顔を誤魔化すように、私は再び食事の手を動かした。
(翔ちゃんが帰ってくる…やだ、どうしよう…
本当にどんな顔して会えばいいんだろう)―――
それが、今日の朝の出来事。
まさかこんなに早く事態が進展するなんて、思ってもいなかった。
今、私の目の前に立っているのは、二年前に見た時よりも二十センチくらい背が伸びたように見える彼―――
私の幼なじみ、榎本翔輝(えのもと しょうき)…だったりする。
「え…無理だよ、二年ぶりだもん。
どんな顔して会いに行けばいいのか分かんない。」
続けて母が言った言葉に、一瞬急上昇したテンションはそのままの勢いで急降下していく。
相反するように紅潮し始めた顔を誤魔化すように、私は再び食事の手を動かした。
(翔ちゃんが帰ってくる…やだ、どうしよう…
本当にどんな顔して会えばいいんだろう)―――
それが、今日の朝の出来事。
まさかこんなに早く事態が進展するなんて、思ってもいなかった。
今、私の目の前に立っているのは、二年前に見た時よりも二十センチくらい背が伸びたように見える彼―――
私の幼なじみ、榎本翔輝(えのもと しょうき)…だったりする。