先生って呼ばないで ~ボクはキミのもの~







「あー結衣来た!メリクリ!(笑)」



「結衣久しぶり~!」




たくさんの友だちが声をかけてくれる。



そして、みんな。

あれ、瀬里菜は?という顔をする。




どんだけ私と瀬里菜はセットで考えられているのか。




少しの笑いの後、虚しい気持ちで胸がいっぱいになった。






ブンブンと頭を振って、嫌なことを追い出すようにふっと小さく息を吐く。


今日は楽しもう!

そのために来たんじゃない‼︎




気を取り直して、久しぶりに会う友人の元へ向かった。







程なくして時間になり、ほぼ揃ったところで乾杯になった。




幹事の陽子ちゃんが担任だった先生に挨拶をお願いする。



先生は急に振られて、何も考えてないぞーと言いながらも、意気揚々とグラス片手に立ち上がった。




「卒業しても変わらないお前ら!
来年からはもうちょっと大人になれよ‼︎(笑)
今日は呼んでくれてありがとう。

ちょっと早いけど、メリークリスマスーー‼︎」



カチンっとグラス同士のぶつかるいい音をたてながら、みんな笑顔で応える。





「メリークリスマスーーー‼︎」







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