先生って呼ばないで ~ボクはキミのもの~
「そっか。それは一緒には居づらいね」
俯いていた顔を上げると、少し申し訳なさそうな顔で、でも優しく微笑む先生がいた。
「これは、他のみんなには内緒かな」
と、人差し指を口に当てる先生に、私は苦笑いで
「はい、内緒でお願いします」
と答えた。
「…辛かったね。」
安易に聞いちゃってごめんね、と続ける先生。
私は首を横に振って、謝らないで下さいと言った。
変わらない穏やかな声に、少しだけ癒された気がした。