先生って呼ばないで ~ボクはキミのもの~
盛大に盛り上がったクリスマスパーティーも終わりを迎えていた。
私たちはまだ高校生。
先生たちから帰宅命令が出たのだ。
「まだ帰りたくなーい‼︎」
「今度は新年会!」
「新年会とかすぐじゃん!(笑)」
まだまだ盛り上がりがおさまらないみんな。
ノンアルコールなのに、何だか酔っ払ってるみたいなノリだ。
「こら、不良高校生!
真面目にまっすぐ家に帰るように‼︎(笑)」
担任だった先生が、遠足の後の"家に着くまでが遠足"みたいなことを言って、みんな笑った。
「先生また会おうねー!」
「ありがとうございましたー」
それぞれが自宅のある方へ、名残惜しそうに散って行く。
私も帰ろう、そう思って歩き出した時。
車のエンジン音がしたかと思うと、目の前で黒い車が止まった。
窓がゆっくり開いていく。
中からひょこっと顔を出したのは椎名先生だった。