月のセレナーデ

学校はあっという間に終わってしまった。

こんなときに限って、過ぎ行く時間は速くて、校門に立ち尽くして、これからのことを考えた。

家には帰りたくない。

かといって他に行く宛もない。

私は途方に暮れて、頭を掻いた。


…どうしたものやら。


けれど私の心の中ではもう決まっていた。

とりあえず今はそこしか居場所がない。


私はその重たい足取りで、塾に向かった。

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