こいびとごっこ


7時間目の授業の前に片付けを終えていた私は

終業のベルがなり次第教室を飛び出す。

この早さなら3年の教室がある3階から
追いつかれることはないだろう。

少しペースを落として下駄箱に向かうと…



「月岡やっときたのか」

彼は何故か1年の下駄箱の前で待っていた。


回れ右をしようとしたらまた強引に腕を掴まれた。


「1時間も待ったんだからそう簡単に逃がさねぇよ」


何それ授業サボって待ってたってこと?

ほんと意味わかんないんだけど。



振り払おうにもその手はびくともしなかった。




どうやら今日は厄日のようです。


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