声をくれた君に
「でも、今までずっとみんなと関わってこなかったから
急にみんなで仲良しーとかは正直できない。
それは単純に慣れの問題で…
みんなのことを悪く思ってるわけじゃないです。
いつか、みんなの仲間に入れたらなって
、思う」
(…ってちょっといろいろぶちまけすぎた?!
ついノリというか、雰囲気に流されて…
!)
急に焦りを覚えた。
「うん、そうしよう!」
「え…?」
ひとりの女子が私に賛同してくれた。
「私も櫻田さんといつか仲良くなれたらって思うよ!
だから賛成」
「俺も俺もー!
なんなら今すぐ仲良くなって…」
そう言いながら男子が両手を広げてくる。
(これはどういう意味…?)
「抱きついてきてくれてもいいんだぞ?」
(え、そういう意味?!)
「コラ、どさくさに紛れて人の女に手出すな」
「人の…」
「女…?」
(人の女…!
悠梓くんってそういうこと言うの?!)
「え、なに、付き合ってんの?!」
「うん」
悠梓くんは無表情のままピースサインをしてみせた。
(悠梓くん、それ好きなの…?)