半歩前の好き

足踏みconfession











あのともやを丸めこんでしまった千夏と肩を並べて歩く。

ある意味こいつ恐ろしいな。



チラリと目をやって、そっと視線を外す。

この間数秒。

チラ見なんて慣れたもんだよくそ!



いつだってマイペース。

いつだってハイテンション。

いつだって一直線な、俺の幼馴染。



この夏は、なにか変わるかな。

「できてんの」って訊かれて、「うん」って答えられる関係になれるかな。



俺は……そうなりたいよ、千夏。



ずっと振り回されてきて、しょっちゅうムカついて、こいつ一回しばきたいとか思わない日はないけど。

それでも結局、千夏の言葉が。考えが。優しさが。

好きだなぁと思うんだ。



この気持ち、大好きなキミに伝えたいから。

だからどうか、眩しい笑顔で待っていて。


























「まぁ、あたしは。
パッキンアイスは''仲よし''じゃなくて、''好きな人''としか食べないけどね」

「…………は⁉︎」




               fin.






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