おとなしくアタシに溺れなさい!
「ま、焦らずに、ね?」


T字路にさしかかり、2人で立ち止まる。


ここで若葉をはお別れだ。


「うん。ありがと、また明日ね」


軽く手を振って若葉の後ろ姿を見送ると、アタシは道をまっすぐに歩いていく。


いつも歩いている道のりが、今日はなんだか新鮮に感じる。


道を横切る野良猫とか、花壇に咲いた花とか。
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