おとなしくアタシに溺れなさい!
「そんなに驚くところ? アタシだって一応女ですから、軽い料理くらいするわよ」


プッと膨れて言うと、お母さんは「そっか…そうよね」と、なんだか嬉しそう。


「とうとう綾萌にも春が来るのかしらねぇ」


「なに言ってんのよ」


ニコニコと顔が緩んでいるお母さんをソファに座らせ、アタシはそそくさとお風呂へ向かったのだった。
< 162 / 329 >

この作品をシェア

pagetop