おとなしくアタシに溺れなさい!
「また、浦木君来たのね」


「え? 凪君、来たんですか?」


「えぇ。いつも部屋には入らずに花だけ置いて帰るの」


隆吾に、麻友ちゃんに会うなといわれたからだと、アタシはすぐに理解した。


お母さんは凪君からの花を手に、花瓶に向かう。


「今度は、浦木君と2人で麻友のお見舞いに来てね。


なんだか、あなたなら浦木君を変えられそうな、そんな気がするから」
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