おとなしくアタシに溺れなさい!
☆☆☆

それから数十分後。


アタシはボールを蹴ったあの公園で、若葉の胸の中に顔をうずめ、大声を出して泣いていた。


本気の恋がここまで辛いなんて、アタシ知らなかった。


一生懸命に恋をする女の子を見て、いつもバカにしてた。


めんどくさいこと、よくやるねーって。


でも、めんどくさいってわかってても止められないのが、恋なんだ。


辛くても、苦しくても、それでも相手の事ばかりが頭に浮かんで、自分でも自分をコントロールできなくて。
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