屋上共犯者。


「ほら、あの人が今やってる所。

あれはダメだな、
爪がスカッスカだ」


ち、近い近いっ!


タクトの髪が頬にふわっと触れて、
声がすぐ顔の横で聞こえて。


ドキドキして、
まったくタクトの説明を聞く余裕がなかった。



タクトが真面目な顔で私を見つめる。



「……聞いてた?」
< 177 / 490 >

この作品をシェア

pagetop