屋上共犯者。
六日目
怖いヒト
今日もエレベーターから出て、階段を数段のぼる。
そして上を見た瞬間、
私は驚いてぴたりと足を止めた。
停止階から屋上にのぼる階段の途中に、
人が立っていたからだ。
いそいでいたから気づかなかった。
ここに人がいるのを、初めて見た。
タクトとはまるで違う。
痩せて背の高い、男の人。
後ろ姿だからどんな顔かは分からないけれど、
髪はぼさぼさで、服装もなんとなくだらしなかった。