屋上共犯者。

私はなるべく早足で屋上に向かう。


その人は私が来たのに気づいたけど、

特に何も言わなかった。


そして横を通り過ぎる時。




一瞬だけ

その顔を見て、ぞっと寒気が走った。




――笑ってる。






目が糸みたいに細められて、にやにや笑ってる。

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