屋上共犯者。
タクトもやり過ぎたと思ったのか、
声にいきおいがない。
「悪かったって」
「最低、最低、もう嫌い!」
「瑞希さん、機嫌なおしてー」
タクトが服を引っ張ったりしてきたけど、
私はそれを乱暴に振り払った。
「そんな怒んないで」
私は正面に来たタクトを思い切り睨みつけた。
「あぁいう冗談、最低だよ!
ほんとに心配したんだから!」
するとタクトはこちらに顔をかがめ、
私の頬にちゅっ、
とやわらかい物を優しく当てた。