屋上共犯者。


隣にいるタクトの姿をじっと見つめる。


「ん?」


それに応えるように、

タクトの目が優しく細められる。




タクトが笑顔になると、

なんだか胸がざわざわする。



外に出ると、痛いことだらけ。

楽しいことなんて、なんにもない。



最近はそんなことばっかり考えてた。


……だけど。


自分でも少しずつ、

何かが変わって来ているのが分かる。



タクトに会えるなら、

明日もこのマンションの屋上に来ようって

いつのまにかそう思っている自分がいる。
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