屋上共犯者。

タクトはリュックを指さして苦笑した。


「これ持ってくるの、さすがに迷ったんだけど。

やっぱあった方がそれっぽいだろ?」


私はにこにこしながら頷いた。


「うん、で、どこに見に行くの?」


「山に行こうぜ、裏山!」


「裏山?」


裏山と言われれば、

たしか小学校の裏に小さな山があった。


多分そこのことを言っているのだろう。


山と言っても本当に小さな丘みたいな感じで、

子供がよく遊びに使っているくらいだから

登ること自体はそんなに大変じゃない。

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