屋上共犯者。



あの日タクトに会わないで死んでいたら。


そう思うと、少し切ない気持ちになった。



「……空って、綺麗なんだ」



タクトは笑って、
いたずらっぽく問いかけてきた。


「二番目に明るい恒星って知ってる?」


「え? えっと……木星?」


「木星は惑星だろ」


私は顔をしかめ、
タクトに質問する。


「……恒星って何?」

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