屋上共犯者。



言い訳みたいに呟いて、

彼の肩に両手をまわし、

タクトの背中に身体を預ける。


さらさらした髪の毛が、
顔に触れて少しくすぐったい。


「みーずきー」


低い声で呼びかけられても無視して、

タクトにぎゅっとくっつく。


あのね、タクト。



好きだよ。



まだ、言えないから、思うだけだけど。



あたたかい。

タクトに触れていると、

本当にあったかくて少し眠くなってきた。


とくん、とくんと心臓の音が聞こえる。

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