屋上共犯者。

そう思って、
窓を開けてそこに足をかけ、
静かに中に滑り込んだ。



私はじっと家の窓を見つめる。


タクトって、一体どこに住んでるんだろう。


話を聞いてるぶんには、
生活圏はそんなに離れてなさそうだけど。

いまいち謎の多い人だ。



私は部屋を出て、洗面所に向かう。



お父さんもお母さんもまだいない時間だろうし、
ご飯の前にお風呂に入ろうかな。


そんなことを考えていると、
キッチンから何か物音が聞こえた。



「……ん?」


疑問に思って、廊下からそっとキッチンのある方を
覗いてみる。



……電気、ついてる。
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