屋上共犯者。



じゃあ、誰?



手が汗ばみ、
膝が震える。


心臓がありえないくらいにはやく鼓動して、
頭の中で警報が鳴り響く。



だけど私は、金縛りにあったみたいに

身動きが取れない。



タクトだけじゃない。



――ここに来る人を、


もう一人だけ知ってる。



「……あ」




開いたその扉から屋上に入ってくる人の姿を、

怯えた視線で見つめ続ける。
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