屋上共犯者。


その瞬間、
電流が走ったみたいにびくっと震える。


分からない。


この人が何か分からないけど、
一つ分かるのは、逃げないとやばいってこと。



どうしよう、どうしよう、逃げないと!



そう思うけれど、
出口は一箇所しかない。



しかもその男が立ちふさがって、
出入りするのは不可能だ。


寒いはずなのに、額から汗が流れる。



男はにやにや笑いながら、
細い声で恐ろしい言葉を告げた。




「君、一緒に死んで欲しいんでしょ?」

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