屋上共犯者。


男はひっ、と引きつった声を出した。


「どうして、俺の名前っ……!」


タクトは喉を鳴らして楽しそうに笑う。


それを見ていると、私も少し怖くなってきた。



「言っただろ、超能力者だって」



じりじりと男ににじり寄るタクトは、

男よりもずっと小さいのに

ものすごい威圧感があった。


「あんたの未来も見える」


何かを感じ取るようにタクトは目を閉じ、

顔に左手を当てる。


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